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レトロゲームへの妄言

当時やってみたいと思ってたけどできなかったゲーム。
当時はそうでもなかったけど、情報が手に入りやすくなった今、発売当時の情報や、プレイレビューを読んでやってみたくなっちゃったゲーム。
今プレイしても何らおもしろくないかもしれないけど、とりあえずやってみたいゲームをつらつらつらと。
家庭用レトロが主。

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Dの食卓

Dの食卓

マルチメディアグランプリ'95通商産業大臣賞受賞

マルチメディアグランプリ(現在はデジタルコンテンツグランプリとなっているようだ)とは、Wikipedia先生によると、
『財団法人デジタルコンテンツ協会(DCAj)が毎年主催、経済産業省が共催している賞。デジタルコンテンツ産業において、多大な功績を収めた作品や産業、人、サイトなどが表彰対象となっている。』
だそうで。
恥ずかしながら私にはこの賞の意味合いを理解していないのだが、とにかくすげぇ名誉な賞なんだろうと勝手に思っている。
マルチメディアグランプリ'95は賞体系でいうと10回目の開催となる。
通商産業大臣賞(現在は経済産業大臣賞かな?)とは、グランプリにあたる賞のようである。

このゲーム、日本だけでなく、海外での販売も行ったようで、全世界で100万本を販売したんだとか。


本作は1995年4月に発売された。開発はワープ。発売元は三栄書房。
3DOで発売された後、同年7月にセガサターン版、同年12月にはプレイステーション版、さらに同年の年末にはディレクターズカットを3DOで発売している。
セガサターン版とプレイステーション版はアクレイムジャパンが発売元となっている。

ワープといえばこの人、飯野賢治さん。
当時ゲーム業界では結構な知名度を持っていたと思う。
風貌もさることながら、発する言葉がなかなか強気かつ刺激的で、色々と目立っていたと思う。
色々なメディアにも積極的に出演していて、当時ゲーム好きだった人は一度くらい目にしてるかもしれない。
近年はあまり表立って名前を聞くような場面が私にはなかったが、そんなことは関係なく、攻めた仕事をされていたようである。
死去されたと知ったときはかなりビックリした。(2013年2月20日、高血圧性心不全のため。42歳没)
42歳とは若い。若すぎる。まだまだやりたいことは沢山あったと思う。心よりご冥福をお祈りいたします。

さて、Dの食卓はその飯野さんが監督・脚本を担当し、フル3DCGという当時としてはかなり珍しい手法で制作された。
かなり映画的な演出を意識していたとのことで、発売当時も映画みたいだと話題に上っていた覚えがある。

物語の始まりは、1997年のロサンゼルス、ある病院の院長「リクター・ハリス」が、患者や医療スタッフなどを次々と射殺して立てこもるという凶行をおこなう。 娘である「ローラ・ハリス」は、凶変したリクターを説得するため病院へ入るのだが、入った途端に別世界の城へと飛ばされてしまう。というもの。
ローラが飛ばされた城は父親リクターの精神世界ということで、ローラはリクターの精神状態を感じながら城内を探索していくことになるようだ。

このゲームは先にも触れたように、映画的演出を意識した作りが特徴となっているようで、効果的なカメラワークがふんだんに使われているらしい。
最近のフルポリゴンゲームのように、色々なところにキャラクターが移動できるようなものではなく、移動できるポイントと視点が完全に決まっているようである。 リアルタイムポリゴンじゃなく、ムービーシーンと静止画を組み合わせて表現しているのでこういう仕様となったようだ。

そしてこのゲーム、セーブ機能がない。
その代わりと言っては何だが、2時間以内にローラを城から脱出させなくてはならず、ゲーム内の時間経過は現実の時間経過とシンクロしているらしい。
「インタラクティブ・シネマ」と謳っているだけあって、2時間映画を意識しているのだろう。ある意味すごいこだわりだ。

発売当時、あるゲームショップに立ち寄ったときに本作の店頭デモが流れていた。
当時メガCDの「夢見館の物語」をプレイしたりしていて、ああ、こういうゲーム、新鮮で面白いなーって思っていたので、本作の映像を見た時はちょっと衝撃だった。臨場感あるなーって。こうやってみんなCGになっていくんだなーと時代の流れをちょっと感じた瞬間だった。
それとは反対に、主人公の女性、かわいくないなー、とも思った(笑)当時の技術じゃしょうがないんだろうけどw

ローラ・ハリス

だから当時どうしても欲しいというところまで購買意欲が湧かなかったのかもしれない(笑)
あと、3DOだったのも、ちょっとなー(笑)すぐにセガサターン版が出たけど。

本作にまつわる有名な話らしいのだが、過激表現のイベントを削除して関係者に配布、発売決定までこぎつけ、製品化の直前で過激イベントを入れたものに差し替えて製品にしたんだとか。無茶すぎるだろ。
飯野さんは敵も多かっただろうけど、そんなの屁でもねぇよってなくらいのパワーと信念で自分の納得いくものを作ろうとしてたんだろうなぁ……。
あらためて合掌。

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